鶺鴒鳴
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鶺鴒鳴く
(せきれいなく)
鶺鴒が鳴き始めるころ
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目が覚めて
朝焼けを見て
あたたかいコーヒーを淹れる
窓辺に立ち
葉や土の匂いのする空気を吸う
少し自然に還れた気がする
だんだんと明るくなる世界に
鳥たちが唄う
目を瞑り、聴き惚れる
朝靄に包まれる
光が線になって伸びてくる
なんだか、また眠ってしまいそう
窓辺にひとり座る
「おはよう」
コーヒーカップを持って隣に座る
心地よい朝、ふたりの時間
湿った風が木々の囁きを届けた
一日が始まる瞬間を
静かに眺める
やっと冷めたコーヒーを
ひとくち飲んだ
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